どちらかというとブログ向きな投稿だなあと感じますけど、ちょっとスクワットの話をしていて思うところがあったので、唐突ですけど久々に投稿します。
初心者がトレーニングをしていてフォームのバランスが崩れてしまうという場合、特定の筋肉が弱いまたは左右で筋力差があるとか、バランス感覚が悪いとか、そういうアドバイスがされることが多いように思うのですが、そういうアドバイスを目にする度に本当に本心でそう思っているのかと疑問に思います。というのは、私はそのどれもが関係ないものだと思っているからです。
自分の経験上でも、人のトレーニングを見ていても、バランスを崩してしまうのは、単純にバランスを崩した方が心地良いフォームでやっているからだと私は思っています。バランスが崩れるフォームとバランスが崩れないフォームとの間には、心理的な壁があります。
この壁を挟んでどちらかの立場にいる人は、他方のフォームで行おうとしても、心理的なストップがかかってなかなか行うことができません。経験を積んだトレーニーがバランスのよいフォームでトレーニングをやっているように見える理由は、別に彼らの筋力バランスが優れているからでもバランス感覚が優れているからでもなく、単純に彼らが壁を挟んでバランスを崩さない方が心地良い方の立場にいる人達だからです。
筋力やバランス感覚が優れた人でも、フォームを知らないと、不思議なことに最初は誰もがおかしなフォームでやってしまうのがウエイトトレーニングというものです。筋力やバランス感覚を追求していってもそれだけでは問題は直りません。根底の問題は自分の心理的障壁によって正しいフォームに対して壁を作っていることだからです。ところがいったんフォームが改善されると、今度は逆にバランスを崩すと気持ち悪い、というかバランスを崩すことなんかできないと反対の壁を感じるようになります。
特にスクワットというのは、バランスが崩れるフォームとバランスが崩れないフォームの間の心理的な壁が大きな種目だと感じます。改善された後なら「なんで以前はあんなフォームでやっていたんだろう?」と思えるようになるのですが、壁に遮られて向こう側が見えてない間はその状態に辿り着けません。一旦改善されてしまえばホントに「なんで以前は〜?」ってなるんですけど。
-----
ちなみに一応断っておきますけど、ここで言うバランスが崩れる崩れない云々というのは、例えば負荷を正面から受け止められないなど、トレーニング初心者的にフォームを崩してしまう場合の話です。