GI値と体組成

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GI値と体組成

投稿記事by rey » 2012年5月12日(土) 00:12

気になっている研究があります。

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Scribner, K. B. et al; Hepatic Steatosis and Increased Adiposity in Mice Consuming Rapidly vs. Slowly Absorbed Carbohydrate. Obesity 15: 2190-2199. (2007)

グリセミック・インデックス(GI)値の高い食品は、すぐに体内で消化・吸収され、脂肪に変換されることがマウスの実験から明らかとなりました。アメリカ、ボストン子供病院が実施した研究では、摂取カロリーを同じにして、炭水化物としてGI値の低いアミロースを多く与えたマウスとGI値の高いアミロペクチンを与えたマウスを比較しました。実験途中では体重、体脂肪、血糖値、インスリン分泌量などを測定し、最後に肝臓における脂肪量を測定しました。

 実験の結果、25週間後に、両群のマウスの体重はほぼ同じでしたが、アミロペクチン(高GI食)を与えられたマウスは、通常の2倍の脂肪が、体内・血液および肝臓に蓄積していました。さらに、アミロペクチンを摂取したマウスではインシュリンの分泌量が増加していました。

 研究者らは、アミロペクチンは、素早く消化・吸収されるため、インスリンを多く分泌する要因となり、結果として体内に脂肪が蓄積したと述べています。また、このことは糖尿病発症と関係するインスリン抵抗性の最初のサインではないかと研究者らは考えています。さらに、この研究の興味深い点は、高GI食を多く摂取すると、体脂肪(主に中性脂肪)が高くなることを示したことです。

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体重が同じで体脂肪の割合が増えたということは、他の組織(骨、筋肉、水分)が減ったと考えてもよいのでしょうか?マウスの実験なんで、人間ではどうなるかわかりませんが、高GI食は体脂肪の割合を増やすということなのでしょうか?
高強度な運動のウエイトトレーニングや、激しいスポーツを日頃行なっている人には、関係のない話なんじゃないかと、私は都合良く考えちゃってたりします。
筋グリコーゲンの観点からして、自分的に高GIはかなり有効だと思っているんで、ちょっと残念な研究ですね。 :|
rey
 
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登録日時: 2012年1月20日(金) 18:02

Re: GI値と体組成

投稿記事by OneH » 2012年5月13日(日) 19:51

基本的に、肥満の研究は対象が人間以外だったらどんな結果でも気にしなくて大丈夫です。人間と動物は違うからです。この研究でいうと、人間の場合、通常は炭水化物を食べても脂肪に変換するプロセスが殆ど働きません。

体内で炭水化物から脂肪が作られることをDNLと言いますが、この能力が人間と他の動物ではかなり異なります。ネズミはDNLが非常に活発で脂肪の50%以上がDNL由来となるのに対して、人間は通常は殆どDNLは起こりません。

ちなみにブタではDNLは80%とかで、主要な発生箇所も人間と違って肝臓ではなく脂肪組織なんだそうです。自分がブタに近いと思う人は炭水化物に気をつけた方が良いかもしれません。。。
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登録日時: 2010年12月17日(金) 17:34
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